October 02, 2005
「誰がパイを全部食べちゃったの？」 Francesc Fabregas（セスク）語る
昨日は「Unsung Hero（賞賛されないヒーロー）」と題して、Lauren（ローレン）に関する記事を紹介しましたが、今日は、「誰がパイを全部食べちゃったの？」と題して、Cesc（セスク）ことFrancesc Fabregas（ファブレガス）のインタビュー記事を紹介します。
標題の「誰がパイを全部食べちゃったの？」とは、彼（Cesc）のお母さんの言葉。何でも、彼のお母さん（Nurea（ヌレア）と言う名前）はスペインでケーキ屋さんを営んでいるそうです。彼がお母さんの話をする時は必ず、この言葉を使って話し始めるとの事。インタビューでは"お母さん"に関する話題は出てきませんが、印象に残ったので"この言葉"を標題に使いました。
では、Cescのインタビューです。
（若くしてトップチームで活躍するのは、Rooney（ルーニー）[ManU]と同じだねと言われ…）
「いや違う、全然違うよ。Wayne（ウェイン（RooneyのFirst Name））は自分より若くしてトップチームでプレーしている。彼は17歳でイングランド代表にも選ばれているしね。私はまだスペインのUnder-21代表でしかプレーしていないんだ。17歳でイングランド代表に選ばれプレーするなんて信じられないね。しかも彼（Rooney）がユーロでゴールを挙げたのは18歳の時。本当に信じられないよ。Cristiano Ronaldo（ロナルド）[ManU]も同じだね。彼もポルトガル代表でプレーしている。（しばらく間を置いて）でもね、イングランドに来て本当に良かったと思う。この国では若い選手にチャンスを与えてくれるんだ。素晴らしい事だね。」
（若くしてスペインからイングランドに移り、大変ではなかったか？特に同じ年頃の友人達（どんちゃん騒ぎの）と離れ、イングランドのサッカーに順応するのは大変だったんではないかと聞かれ…）
「私は今18歳だ。そして、Arsenalのトップチームで60試合以上プレーしている。本当にハッピーさ。全てがもの凄い速さで過ぎ去っているって感じだよ。でもね、いつも自分が心がけているのは、地に足をしっかりつけて、自分自身を見失わないようにしているって事かな。自分がサッカーを始めめた頃の気持ちと同じ気持ちでいたいんだ。」
「物事がもの凄い速さで過ぎ去っているような時には、自分を見失いやすいんだ。特に物事が上手く行っている時にはね。だから落ち着いてよく考えるようにしている。この2年、3年で自分がしてきた事を。同じ年頃の友達と何が違うかをね。同じ年頃の友達は家に帰ってディスコとかに行ったりして楽しんでると思う。でも私は自分の意思でここ（Highbury）に来た。ビッグ・クラブ（Arsenal）でプレッシャーに打ち勝つために、ここに来たんだ。まだまだだよ。しなければならない事は沢山ある。Arsenalのトップチームでプレーし続けたいからね。ある日"若い"選手が私のドアをノックして、自分のポジションを脅かすかもしれない。」
（hanai： 凄いなCesc…。俺が18歳の頃は…。自分が恥ずかしい！）
（Bergkamp（ベルカンプ）やVieira（ヴィエラ）といったベテラン選手と、CescやFlamini（フラミニ）、Reyes（レジェス）等の若い選手との組み合わせをWenger監督が大切にしている事を聞かれ…）
「Dennis（デニス（BergkampのFirst Name））は36歳。知ってる？私の父親は彼と3歳しか違わないんだ（39歳）。彼（Bergkamp）は何度もＷ杯で戦っているし、ユーロでも戦っている。彼のトレーニングしている姿を練習場で見たら、皆ビックリすると思うよ。本当に子供みたいなんだ。負けず嫌いで、ボールを失いたくないんだね…。でもね、彼は本当のプロフェッショナルだ。私には、彼は"伝説"さ。」
「Patrick（パトリック（VieiraのFirst Name））の影響力も凄かったよ。試合中でもよく話しかけてくれたよ。もちろん、試合でないときもね。試合で私が上手くプレー出来なかった時には、「まだ若いんだよ、お前は」と言いながら、彼が若かったときの失敗の事とかを聞かせてくれた。上手くプレー出来たときも、悪かった時もね。DennisやPatrickみたいな選手が自分のそばにいてくれた事は、本当に幸運だと思うよ。」
（先日のAjax戦でFlaminiとセントラルＭＦのコンビを組んだ事を聞かれ…）
「あの夜は、我々の特徴がよく出たゲームだったと思う。統制も取れてたね。我々は勝利に値するプレーが出来た。Flaminiと自分にとっても、本当に良いゲームだった。私たち（FlaminiとCesc）はいつも一緒にいて、いつも色々な事を話し合っている。もちろん、Sol Campbell（キャンベル）のようなセンターバックがいる事も大きいね。彼はいつでも正しいポジションにいるかどうか指示を出してくれるんだ。本当に勉強になるよ。」
（2点目（Pires（ピレス）のPK）の起点となったReyesへのスルーパスの事を聞かれ…）
「火曜の夜の試合は本当に難しかった。彼ら（Ajax）はセントラルＭＦに凄くプレッシャーをかけてきたからね。だから、私もFlaminiも上がるタイミング、下がるタイミングにもの凄く気を使ったよ。どの様にプレーすべきか、よく考えなければならない試合だった。ラストパスを出すのか、ワンタッチではたくのか、少しキープするのか…。」
（hanai： ごめんね、Cesc…。俺は何も考えないで、あれは"良い"、あれは"悪い"と言ってるだけで…。）
（Barcelona（バルセロナ）のユースチームからフリー（0円！）でやって来たことについて聞かれ…）
「私は今でも、いつまでも、Barcelonaのファンさ。私が9ヶ月の時、お爺ちゃんに連れられて初めてスタジアムに行ったときからね。チームが変わったとしても（BarcelonaからArsenalに）、そういう"思い"（感情）は変わらないよ。でもね、Arsenalは私に大きなチャンスをくれた。それは駅で電車を待っていたら、ちょうど上手い具合に"乗り込むべき"電車がやって来た感じだった。人生にはそういう瞬間があるだろ…。」
（hanai： I've missed that trains.）
「色々な人達と話したよ。もちろん家族ともね。ここ（イングランド）で生活している人にも話しを聞いたよ。それで、これは本当にベストな決断だと思ったんだ（Arsenalに来る事が）。それでWenger監督と話をしたんだ。全てが完璧に思えたよ。素晴らしかった。私はその時16歳だった。私はバルセロナではUnder-16でプレーしていた。でも、ここに来て直ぐにリザーブに出場するチャンスをくれたんだ。そしてしばらくしたらCarling Cupに出場…。モティベーションは一気に上がったね。私はプレーヤーとして、もっともっと向上したかったし、経験も積みたかったんだ。」
「何も考えないで走り回ったり、時々立ち止まってゲームの事を考えて、ゲームを読もうとしたり…、若い時って、そんなふうになりがちだよね。私はFA Cupのメダルを持っている（昨シーズンの）。でもね、私は全てに勝ちたいんだ。今シーズンの私の目標はプレミア優勝なんだ。難しいのは分かっている、でも私は自分のチームを信じてるよ。Chelseaは素晴らしい戦いをしている。でも我々は戻ってきた。彼ら（Chelsea)に勝つためにね。」
（hanai： CescはSenderos（センデロス）と一緒に住んでいるんだそうです。家に居るときは、映画を見たり、スペインの友達とメールをやり取りしたりしてリラックスしているそうです。何でも、Carla（カルラ）と言うガールフレンドがいるらしく、彼女とはメールのやり取りは頻繁にしているとか（ごめんね、AKIさん、Cescには"彼女"がいる事を書いてしまって）。
また彼はショッピングが大好きらしく、特に服のファッションには気を使っているとか…。）
（Ljungberg（リュングベリ）はArsenalのファッションリーダーだが…。彼をどう思うかと聞かれ…）
「彼の事は大好きさ。私もいつか彼のように（ファッショナブルに）なれたらいいね。」
Cesc、しっかりしてるなぁ…。本当に18歳とは思えないなぁ。多分、相当頭も良いんだと思います。
ある一握りの運動神経の良い人がプロを目指し、その中で、人一倍努力したものがプロになる。そしてプロの中で、"頭の良い"者が（人一倍よく考える選手が）、一流のプレーヤーになるんだと思います。
Cescは間違いなく、"一流プレーヤー"に近い選手だ！と思いませんか？末恐ろしい18歳。絶対にバルセロナに行くなんて言わないでね！
[Cescの髪型遍歴]
** Arsenalのファッションリーダーの座奪取のため、Ljungbergの"ドア"をノックするCescの遍歴
[2004年8月]
[2004年9月]
[2005年7月]
[2005年8月]
[2005年9月]
最後に、昨年のＣＬでの（ローゼンボリ戦）、ゴール後のガッツポーズ！
Arsenal Number 7/hanai
Comments
london pride:
hanaiさんの結論に全く同感。優れたポテンシャリティが恐るべき速さで開花して行くようで、間違いなくそう先でなくアーセナルのリーダーの1人になるでしょう。バルサも気前が良いというか、タレント（ユースも含め）を抱えすぎて、見過ごしてしまったのかな？ま、我々にとってはラッキーでした。でも彼の父上の年を聞いてオドロキ、私よりもかなり下です。随分若いオトーサンですね。カトリックは結婚が早いからなあ。でも私の長女は彼より1つ下なだけですですからね。何か自分のトシを感じてしまいました。
(October 02, 2005 18:10:53)
hanai:
london prideさん、
"歳（とし）"の話はやめましょう…。お互い辛くなるだけですよね！ハ、ハ！
しかし、CescもFlaminiもタダ！少し昔の事になるけど、Campbellも"タダ"でArsenalに来たんですよねぇ。
諺に「タダより高い物はない」って有りますけど、逆の意味で"高く"なってますよね。CescもFlaminiもPersieもしっかり育って欲しいですね。
"歳（とし）"の話はやめましょう…。お互い辛くなるだけですよね！ハ、ハ！
しかし、CescもFlaminiもタダ！少し昔の事になるけど、Campbellも"タダ"でArsenalに来たんですよねぇ。
諺に「タダより高い物はない」って有りますけど、逆の意味で"高く"なってますよね。CescもFlaminiもPersieもしっかり育って欲しいですね。
(October 03, 2005 04:37:08)
AKI:
彼女がいるの、実は知ってました(名前まで知らなかったけど…)。
でもホントに18歳でここまでしっかり自分の立場、思いを言葉にできるのはすごいなぁ。Fabregasにはきっとすごい未来が待ってます。早く見たいなぁ。
でもホントに18歳でここまでしっかり自分の立場、思いを言葉にできるのはすごいなぁ。Fabregasにはきっとすごい未来が待ってます。早く見たいなぁ。
(October 05, 2005 17:59:23)
hanai:
はい、彼の将来は誰が見ても"約束"されているでしょう。今シーズンが始まる前のインタビューでも「英語」で意気込みをしっかり話してました（Reyesと違うなぁ…）。
そうですか、"彼女"のことしっかりチェック済みでしたか…。それはそれは…。年寄りの取り越し苦労？だったかな。
（それにしてもAKIさん相変わらずしっかりしてますね…。彼女の事もチェック済みなんて）
きっと、いや、間違いなく"伝説"になってくれると思います。
そうですか、"彼女"のことしっかりチェック済みでしたか…。それはそれは…。年寄りの取り越し苦労？だったかな。
（それにしてもAKIさん相変わらずしっかりしてますね…。彼女の事もチェック済みなんて）
きっと、いや、間違いなく"伝説"になってくれると思います。
(October 06, 2005 23:44:26)
